NIPPOは1987年から30年以上にわたり、自転車ロードレース競技をサポートし続けています!

🏆【トロピカル・アミッサ・ボンゴ/第6ステージ】完璧なチームワークに導かれたビニアム・ギルマイが今大会2勝目をマーク

1月20日にアフリカ中部のガボン共和国で開幕した7日間のステージレース「ラ・トロピカル・アミッサ・ボンゴ(UCIアフリカツアー2.1)」。26日に開催されたポート・ジャンティル(Port-Gentil)での第6ステージは、集団ゴールスプリントの展開に持ち込まれ、チームメートの完璧なアシストを受けた19歳のエリトリア人選手ビニアム・ギルマイが勝利。第3ステージに続く、今大会区間2勝目をマークした。

第6ステージは、ガボン共和国第二の都市であり、西側のギニア湾に突き出た場所に位置する湾港都市であるポート・ジャンティルにて開催された。選手たち一行は滞在する首都のリーブルヴィルから小型飛行機にてレース会場まで移動、その複雑なロジスティックスから、スタート時間が30分ほど遅れたものの、10.6kmの周回コースを12周回する127.2kmの平坦ステージは無事にスタートが切られた。

序盤よりレースはアクティブに動き、一時、別府史之を含む集団が先行するシーンも。アタックの攻防を繰り返しながらレースは進み、中盤からはNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスは、ギルマイのスプリントによる勝利をめざして、リーダーチームであるエリトリアナショナルチームとともに集団をうまくコントロール。終盤には岡篤志がアタックに反応し4名で先行し、岡は単独になっても残り3kmまで逃げ続ける。そのおかげでチームはレースを優位に進めることができ、最後は狙いどおりに集団ゴールスプリントの展開に持ち込み、チームメートの完璧なアシストを受けたギルマイがやや大きくリードを奪う形で勝利! 素晴らしいチームワークに支えられ、才能豊かな19歳は早くも今季2勝目を挙げ、第5ステージを終えて首位に立ったポイント賞争いでも、最終ステージを残してライバルたちを引き離す結果になった。

ラスト30kmあたりで逃げを射程圏内に留め、泳がせる形で進む。最後まで抵抗した1人を吸収しようかというタイミングで、モロッコチャンプとアフリカチームがアタック。たまたま後ろにいたので、チェックに付いていくと、集団が離れている。はじめのうちは、「エースが後ろにいるからSorry」と付き位置を決め込んでいたが、集団が目視で直ぐに見えないくらい離れている。4人の逃げだったが、実質先頭を牽くのはモロッコチャンプ1人で、他のメンバーは明らかに脚がない様子。本来僕に課せられた仕事は、チームメイトの為の牽引であり、万が一逃げ切ったとして負けたなら最悪だ。戻るか?しかし今日は脚の感触がかなり良い。このメンバーの中では絶対に負けないと確信できたので、とりあえずローテーションに加わる事にした。

タイム差35秒でラスト1周の鐘を聞く!残り10kmでこのタイム差は、ロードレース的にはあまり希望はない。そんな事は分かっていても、少しワクワクしてしまう。途中で皆牽けなくなったので、悪あがきのアタック!残り8km辺りで単独になり、最後の抵抗をしてみるもラスト4kmであえなく撃沈。あとはチームメイトに託し、後ろでフィニッシュ。すると「NIPPOデルコワンプロヴァンス!ビニアム!」とアナウンスが聴こえて、本当に感動。また彼が勝ってくれた。今大会2勝目! 1回目の勝利は、僕は千切れて何にも出来なくて、惨めな気持ちが勝ってしまったけれど、今日は仕事もこなせたし、皆から「Great job!!」と言ってもらえて、皆と抱き合い、心から勝利を喜ぶことができた。

岡篤志ブログ http://atsushi-blog.jugem.jp/?eid=169

ビニアム・ギルマイのコメント

昨年も同じようなコースを走っていたので、今日のコースプロフィールを知っていた。厳しい登りの途中、フィニッシュラインまであと400mのところでスプリントを開始し、ライバルたちを引き離すことができた。正直、自分のコンディションはベストとは言えないけれど、今日はチームメート全員が自分のためにサポートしてくれたので勝つことができた。今日の勝利の90%は彼らのおかげと言っていい。もちろん明日からのステージでも引き続き勝利を狙っていく。チームの雰囲気はとても良く、チームワークも機能しているので、さらに勝利を重ねられると期待している。

水谷壮宏監督のコメント

今日もビニアム一本でスプリントを狙う作戦。もちろん前半はいつものようにアタック合戦になったが、エリトリアとルーベのコントロールで様子をみた。自分たちは脚を使わず、半分くらい消化。その後はエリトリアも疲れてきたので、自分たちもコントロールに参加して、逃げを1、2分差におさめた。最後の最後はスプリントになったが、終盤残り2周くらいで岡篤志が4名の逃げに乗った。そのおかげで自分たちは脚を残すことができた。ラスト3kmで岡を吸収、そこから自分たちで列車を組み、残り200mまでうまく持ち込んで、ビニアムがもがいて優勝というパーフェクトな展開だった。本当に良かった。ビニアムは今大会で一番強いスプリンターであると確信しているが、勝つということはチームワークのおかげ。そのことを自分はとても嬉しく思っている。また明日のステージも頑張っていきたい。

リザルト

第6ステージ 区間成績
1      GIRMAY Biniam     NIPPO DELKO One Provence        2:47:39
2      HAMZA Yacine     Algeria   
3      VIVIANI Attilio     Cofidis, Solutions Crédits
13      JULES Justin     NIPPO DELKO One Provence           
31      NAVARDAUSKAS Ramūnas     NIPPO DELKO One Provence            
32      BEPPU Fumiyuki     NIPPO DELKO One Provence            
66      OKA Atsushi     NIPPO DELKO One Provence             +0:40
71      MINALI Riccardo     NIPPO DELKO One Provence             +8:10

個人総合成績
1       TESFATSION Natnael     Eritrea        19:32:29
2        LEVASSEUR Jordan     Natura4Ever – Roubaix Lille Métropole        +0:01
3        MORIN Emmanuel     Cofidis, Solutions Crédits         +0:04
12        NAVARDAUSKAS Ramūnas     NIPPO DELKO One Provence         +0:25
17        BEPPU Fumiyuki     NIPPO DELKO One Provence         +1:13
34        GIRMAY Biniam     NIPPO DELKO One Provence         +15:21
50        JULES Justin     NIPPO DELKO One Provence         +19:25
61        MINALI Riccardo     NIPPO DELKO One Provence         +24:19
71        OKA Atsushi     NIPPO DELKO One Provence         +35:17

ポイント賞
1      GIRMAY Biniam    NIPPO DELKO One Provence    125
2      VIVIANI Attilio    Cofidis, Solutions Crédits    116
3      REGUIGUI Youcef    Algeria    113

フルリザルト(外部サイト)
https://www.procyclingstats.com/race/la-tropicale-amissa-bongo/2020/stage-6

レース情報

La Tropicale Amissa Bongo
ラ・トロピカル・アミッサ・ボンゴ

日時 2020年1月20日(月)〜26日(日)
開催国 ガボン共和国
レースカテゴリー UCIアフリカツアー2.1

ウェブサイト https://www.tropicaleamissabongo.com/fr
フェイスブック https://www.facebook.com/tropicaleamissabongo/
ツイッター  https://twitter.com/tropicale2020

1月20日 Stage 1 – Bitam › Ebolowa (149k)  ※カメルーン
1月21日 Stage 2 – Bitam › Oyem (107k)  
1月22日 Stage 3 – Mitzic › Ndjolé (186k)
1月23日 Stage 4 – Lambaréné › Mouila (190k)
1月24日 Stage 5 – Lambaréné › BIFOUN (82k) *コース変更
1月25日 Stage 6 – Port Gentil › Port Gentil (127.2k)
1月26日 Stage 7 – Nkok › Libreville (132.2k)

出場選手

ジュスタン・ジュル(フランス)
岡篤志(日本)
ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア)
リッカルド・ミナーリ(イタリア)
ビニアム・ギルマイ(エリトリア)
別府史之(日本)

監督; 水谷壮宏