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篠島瑠樹 活動レポート

U19

フランスナショナルレース(3ステージ)

●8月20日(第1ステージ)
天候/晴れ 気温30°C
距離111km、獲得標高908m、参加人数200人
・0〜40km スタートして300mのところで集団全体が急ブレーキがかかり、後ろの選手に追突された。幸いフレームの多少の傷とゼッケンプレートの台座が曲がっただけで済んで幸いだった。そこから 再スタートし、そのままアクチュアルスタート全開で行くのかなと思いきや、そこまで全開でもなかった。
レースは40〜45km/hのスピードで進み、自分はクラッシュ回避のためグループの前方でローテーションに参加していた。しかし、集団の密集度が凄まじく一気に一番後方まで下がってしまう。そのあとにクラッシュが発生したが、そこは巻き込まれず運良く回避、そのクラッシュが酷いことは察知していたが、それにしても凄まじかった…。自分はそのまま集団前方に上がれず、40kmを消化。
・40〜70km この区間はロータリーと狭い道が連続し集団が縦長に伸びる。
自分は集団後方にいたため、中切れを抜けながら前を追いかけるに必死だった。ここで体力が限界に達し集団から千切れてしまう。しかし運良く追い風が吹き、単独で集団に戻ることが出来た。ここでもタイムトライアルの力を発揮出来て助かった。
・70〜80km 200mの上りを3kmで登ってしまう壁のような過酷な登坂区間。ここのアタックで先頭付近で逃げグループが形成されてしまい、自分は後方に取り残される。しかしパワーメーターを見ながらマイペースで淡々と登る。調子は悪くなく第2集団に追い付く。そこから平坦を時速55km/h前後で5秒ローテーションに入りながら先頭集団に追い付くことに成功。
・80km〜Finish さらに最後の過酷な登坂区間を乗り越え集団スプリントに備える。しかしこの日は足がすでに厳しかっ た。スプリントは出来ずに35位でフィニッシュ。

●8月21日午前(第2ステージ)
天候/晴れ気温 24°C
距離 9.15km、獲得標高 50m程度、参加人数 170人
・今回初めてTTバイクを使用し、慣れるのに少し時間はかかったが、落ち着いてスタートすること ができた。コースも良く解らずペースも掴みきれずフィーリングだけを頼りに最後まで走り切った。
45位 ・この時点で総合25位

●午後(第3、ラストステージ)
天候/晴れ 気温 28°C
距離 80km、獲得標高 1200m、参加人数 170人
・0〜10km 前半からハイスピード、しかもアップダウンも激しくクラッシュもかなりの確率で発生していた。ラストステージなので、集団の流れを読むこともできて慣れてきた。ヨーロッパのレースでは右側がいれば安全度が高いのではないかと気が付いた。とはいえ、まだ2ステージしか経験していないので100%とは言えないかもしれない。
・10〜32km 同じコースを2周するがここで逃げが決まってしまった。しかし、ここは焦らず冷静に集団の動きに合わせた。
・32〜51km ここからは周回コースから外れて、登りがメインとなる最後の大きな山岳周回に入る。突入する手間の坂の左コーナーで、砂利が多い場所に乗り上げてしまいクラッシュを覚悟したが、運良くシューズのクリートを外してうまく立て直した。しかし、ここで集団が縦長になり中切れ発生。ここは慌てずパワーメーターの数値を信じてペースを維持し、H&Gチームを含む集団に追いついた。
・51〜69km ここでは集団で足を休め、補給食を摂り最後の坂に向けてアタックに備えた。
・69〜Finish ゴールまで8km地点、勾配10%の登り坂で逃げ集団をキャッチすると同時に、自分が自らアタック。ここで集団は完全崩壊した(ジャポネアタックって聞こえた、笑)。ここでは残りは自分のペースで淡々 と登って行ったが、それに反応したH&Gチームの選手その他少人数で逃げを作った。やはりパワーあるな…そのままアタックされ、6〜11位の選手に入りそのままゴールまで降り、スプリントはもう足がなかった。しかし人生で初めて最高順位を取ることができた。それに自らアタックをして集 団を崩壊させることができた。これが大きな収穫となった。

●総括
今シーズン最高のレースだった。2日間を走り、まず日本とは全く違うレース展開に驚いた。これが本物のヨーロッパレースなんだと。し かしチームカーからボトルを渡されるなど初めての経験も勘だけを頼りになんとか果た自分自身を褒めてあげたいような場面も多かった。
近い将来世界で戦って行けそうな気もした(今はダメだけど)。
来年に向けてもっとレースを分析して自分の課題を見つけ、11月(シーズンオフ)のトレーニングに繋げていきたい。


イタリアUCIレース

8月27日(DAY1)
天候/晴れ 気温 26°C
距離 81.2km、獲得標高 450m、参加人数 170人
・0~60km 今回のレースはUCI第1カテゴリー、ヨーロッパのナショナルチーム、世界選手権のメンバーも多数参加していてスピードが半端なかったが、必死で食らいついた。しかし全く最初から最後まで集団の前に行くことが出来ないまま、石畳セクションでパンクし、そのままメイングループに復帰できずリタイアしてしまった。


今回は自分の力を出せずに終わった。というよりも自分の力の差が世界と大きい事に愕然とした。明日のDAY2のレースで最後まで走り続けることすらできないんじゃないかとモチベーション下降気味、不安になったが、そこはこれからだと自分でグッと堪えて明日に備えた。しかしこのスピード感を体験したことが、後になって物凄く楽しく心地い体験となった。

8月28日(DAY2)
天候/晴れ 気温 24°C
距離 135km、獲得標高 1642m、参加人数 170人
・0〜60km スタートしてから500mで早くもギアは一番下のギア52-14にぶち込む。
そんな状態が約10km続き、平均6%前後の山岳の谷間を走り続け、途中から10%にキツくなる。高低差は大きかったが、意外と集団に動きはなくラップ周回に入る地点まで坦々と進んだ。
・60〜70km 周回コースに入る手前のロータリーで大きなクラッシュが発生し、巻き込まれることなく避けて集団に復帰した。ここでかなりの人数が絞られた。しかし、集団に追いつくのに物凄く時間を要してしまい、足をかなり使ってしまった。
・70〜125km ここからは一周15kmほどの周回コースを5周する。ここからスピードが上がり、トップ選手同士の激しい潰し合いが始まる。そこに必死で最後のラップの登りまで食らいついた。
・125〜135km Finish 最後の登りで足が終わり、集団のから千切れる。なんとか距離を保つために自分のペースで走り、最後の石畳区間を抜けゴールした。


ヨーロッパ遠征を終えて

フランス遠征前半は、生活に慣れることと街の風景を冒険するような日々が続いた。
ホームステイしていたジャンさんの家は本当に居心地が良かった。一人暮らしだったからか、とても歓迎してくれた。
もちろん言葉の問題も多かったが、彼とはすぐに打ち解け帰国するまでとても親切に接して頂いた。
そんな毎日を過ごしていたおかげで日本で部活動してるときより何十倍も楽しかった!
個人差はあると思うが、これまでの高校生活でこんなに楽しい生活を送ったことはなかった。あと、チームメートの中には面白くで明るいメンバーも多かった。とくにCOCOくんは自分を励ましてくれた存在で、彼には本当に感謝している。南フランスの人は意外と優しくて明るい人が多いと思った。あの3週間の生活は僕にフランスでの生活を導いてくれたように思えた。
これらの出会に心から感謝したい。

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